発達障害の診断・心理検査を受けた時の話
忘れ物や仕事のミスが多い、自分はもしかして、発達障害なのでは?
そう思ったことはありますか。
なんと、成人の3〜4%がADHDだとされていて、その数は年々増えているといいます。3〜4%って結構多いですね。30人に1人くらいってことになります。グレーゾーンも含めるともっとたくさんいそうですね。
どんな検査を受けて診断されるのか?どれくらいで結果が出るのか?発達障害だと診断されるってどんな気持ちになる?
私も受診する前にこんなことがとても気になりました!
なのでこの記事では、そんな「発達障害の検査を受けてみたい」と思っている人の役に立てるように、自分の体験記を交えながらお伝えしたいと思います。
心療内科/精神科の受診、医師による問診
まずは近所の心療内科を受診し、医師による問診を受けます。
ちなみに、もし発達障害だと診断された場合、「障害年金」がもらえる可能性があります。その際は最初に受診した日(初診日)がとても大切になりますので、今後障害年金の受給も視野に入れている方は初診日がいつだったか忘れないように、手帳などにメモしておいてくださいね。
私の場合は人生で初めての心療内科だったので、どんなところか、どんな人がいるのか…行く前はとても不安でしたが、普通の内科や耳鼻科などの他の科のクリニックと、何も変わらないと感じました。
お医者さんには、自分が普段の生活や仕事で困っていることやその頻度などを伝えられるように準備しておくといいです!
特にADHDの傾向をお持ちの方だと、事前に考えをまとめていても、いざ問診となるとうまく伝えられなかったり、伝えたかったことを思い出せなくなったりすることがあります!(私がそうでした…)
なので、メモなどにまとめておいてそれをみながら話すといいと思います。私もメモ見ながらお話をしました。
私の場合は困っていることとして
- 寝付きが悪くて常に体調が安定しないこと
- 些細なことでキレてしまい周りに迷惑をかけること
- 忘れ物や無くしもの、不注意によるミスが多いこと
- 失言を繰り返し対人関係でつまづくこと
などの項目を、「いつから」「どんな時に」「どれくらいの頻度で」も一緒にお医者さんに伝えました!
心理検査の予約、実施
お医者さんに自分の困りごとを伝えると、「発達障害の可能性がある」と言われました。
「本当に発達障害なのか知りたい」と伝えると、心理検査を勧められました。
いくつかの検査を受けて総合的に判断され診断されました。クリニックによって違うかもしれないですが、私が受けたのは以下の6つ。
- SCT(文章完成法テスト)
- AQ検査(自閉症スペクトラム指数)
- ASRS(成人期ADHDチェックリスト)
- 感覚プロファイル(本人・保護者)
- MSPA(発達障害の要支援度評価尺度)
- WAIS-Ⅳ(ウェイスフォー知能検査)
上記の6つでした。
1〜5は、お医者さんから記入用紙を渡され、自分もしくは周りの人に記入してもらいそれを提出する、というタイプの検査です。
6のWAIS-Ⅳ(ウェイスフォー知能検査)のみ、クリニックで心理士さんの監修のもと受ける検査でした。
予約が必要で、検査する人が多いのか私は2ヶ月待ちで予約がとれました。
各検査について順番に詳しく説明していきますね!
SCT(文章完成法テスト)
SCT(Sentence Completion Test)とは、文章完成法と呼ばれる心理検査です。
その人の全体像を広く把握して、具体的な人間関係の軋轢や葛藤を明確にする、という目的があるそうです。
この検査では未完成の文章が提示され、自分の思いついたことや感じたことをもとにその続きの文章を書いていきます。
例えば、「私は、子供のころは__________」という文章が提示され、
空欄の部分に「よくものを壊して怒られるやんちゃな子供だった」、などの文章を自分の言葉で続けて書いていきます。
私は家で記入しましたが、スッと書くことが思い浮かぶ文章もあれば、なかなか思い浮かばずに苦労した(結局空欄で提出した)文章がいくつかありました!
ちなみに空欄で提出した文章は、心理士さんとの面談の際に記入するように言われてその場で捻り出して書きました。笑
AQ検査(自閉症スペクトラム指数)
この検査は、発達障害の中でもASD(自閉症スペクトラム)の傾向があるか、またそれがどれくらい強いかを調べる検査だそうです。
これも用紙で渡されて、自宅で記入しました。(子供用のAQは保護者が記入するそうです)
質問に対して「そうである」「どちらかといえばそうである」「どちらかといえばそうではない」「そうではない」の4段階で回答します。
50点満点のうち、33点以上あると「一定以上のASD傾向があると判断」されるのですが、私の場合は31点でしたが「ASD」と判断されました。33点に満たなくても、それに近い数字が出ていれば、その他の検査なども踏まえて総合的に判断されているようです。評価の項目は5つあります。
①社会的スキル
人との関わりや交流に必要な能力についての検査で、社交的な場面が苦手、自分の置かれている社会的な状況が理解できなかったりすると得点が高くなるようです。
集団行動が苦手、雑談が苦手な私はこの項目は点数が高めでした。
②注意の切り替え
状況に応じて注意の対象を別の対象に移すことができる能力についての検査で、切り替えが得意かどうか、マルチタスクができるかどうか、が判断されます。
今までやっていたことを中断して他のことができない、没頭しやすい、などの傾向があると得点が高くなるようです。
③細部への注意
物事の細かい部分や特徴に気付く能力についてで、他の人が気が付かないような音に気がついたり、細かい数字などへのこだわりの強さ(ナンバープレートを覚えているなど)があると得点が高くなるようです。
④コミュニケーション
言葉や身振りを使って自分の考えを伝え、相手の思いや意図を理解し、伝え合う能力についてです。
空気を読むのが苦手だったり、雑談するのが苦手、話を始めたり終えたりするタイミングがわからない、一方的に話をしてしまうなどで人とのコミュニケーションが難しいと感じているとここの得点が高くなるようです。
私も、LINEなどのメッセージのやり取りで「…で、この会話どうやって終わらせよう?!」と考えて、何度も文章を修正したりうじうじしているうちに返事をわすれ、結局既読無視になってしまったり、電話でも質問するタイミングがわからず相手の話を遮ってしまったり、逆に聞き出せずに電話が終わってしまったりすることがしょっちゅうあります。地味にめちゃくちゃ困るんですよね…
というわけで私はここの得点が高めでした。
⑤想像力
現実には存在しないものや状況を思い描いたり、創造的なアイデアを出したりできる能力についてです。
人の視点に立ってものを考えるのが苦手で、例えばドラマや小説などの、登場人物の背景がわかりづらかったりすると得点が高くなるようです。
私も昔から映画を見ても登場人物の心情がよくわからなくて、見終わった後友人との会話についていけず。帰ってからネットでレビューや解説サイトをみてやっと理解できた、ということが多かったです。
ASRS(成人期ADHDチェックリスト)
この検査は大人向けのADHD(注意欠陥・多動症)の傾向についての検査です。
これも用紙で渡されて、自宅で記入する形式でした。
自分の行動パターンに関する質問、例えば「物事を行うにあたって、難所は乗り越えたのに、詰めが甘くて仕上げるのが困難だったことが、どのくらいの頻度でありますか。」 といった質問に「全くない」「めったにない」「時々」「頻繁」「非常に頻繁」の5段階で回答します。
私は、この検査は結構スラスラと回答できました!
感覚プロファイル(本人・保護者)
この検査は感覚の特徴(敏感さや鈍感さなど)について調べる検査です。
特にASD(自閉症スペクトラム)の診断に関する検査のようで、光や音などの刺激にどの程度敏感か、一般的な人と比べて高いのかがわかる検査です。
これも用紙で渡されて、自宅で記入する形式でした。自分で記入する用紙のほか、家族などの第三者に記入してもらう用紙も渡されましたので、私は夫に記入してもらいました。
MSPA(発達障害の要支援度評価尺度)
この検査はその人の発達特性に応じた支援の度合いを評価する検査です。
「コミュニケーション」「集団適応力」「共感性」「こだわり」「感覚」「反復運動」「粗大運動」「微細協調運動」「不注意」「多動性」「衝動性」「睡眠リズム」「学習」「言語発達歴」の14項目から多面的に評価し、特性チャートにまとめます。
こちらは事前に用紙に記入したあと、心理士さんからのヒアリングがあり、それをもとにわかりやすくチャートにまとめた紙を後日もらえました。
WAIS-Ⅳ(ウェイスフォー知能検査)
成人向けの知能テストで、IQがわかります。
全検査IQ、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度の5つの項目があります。
数字を暗記するテストや、図形や積み木を並べるテスト、言葉の意味を自分のことばで説明させられるテストなどもありました。
発達障害でIQ検査?と思われるかもしれませんが、発達障害特有の傾向がこのIQに現れます!
発達障害の方は、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度の四つの項目のそれぞれの点数に差があり、グラフがでこぼこになる(得意な分野と不得意な分野が定型発達の人と比較して顕著に分かれている)人が多いのが特徴のようで、私もそうでした。知覚推理と処理速度が高く、言語理解とワーキングメモリーが低くてグラフが凸凹でした。(定型発達の方はこのグラフがあまりでこぼこにならないそうです)
自分の得意・不得意な分野を理解し、日常生活や仕事(どんな作業が得意か?どのように対策すれば良いか?)など、役立つヒントを見つける事が出来ます!
検査結果のフィードバック(心理士、医師から)
1ヶ月後くらいに、心理士さんと担当医からそれぞれ、検査結果のフィードバックを受けます。

心理士さんからはこんな感じの検査結果をまとめた11Pほどのファイリングされた冊子を渡され、それに沿って詳しいお話を聞きます。
ADHD、ASDの特性の中でも、どの特性が強く出ているか、どんなことが苦手で、得意な分野を活かすにはどんな仕事が向いているか、日常生活での困りごとへの対策方法など。時間をかけてかなり詳しくフィードバックしてもらえます!
担当医師からのフィードバックはさらっと簡単に、心理士さんのフィードバックよりも簡潔なものでしたが、それでも通常は5分程度の診療時間のところを30分ほどかけて丁寧にお話ししてもらえました!
私は耳で聞いたことはすぐに忘れてしまうので、担当医師に許可をもらってスマホで録音させてもらいました。
心理検査を受けてみて
自分の特性について調べられて1つの冊子にまとめてもらえるって、なんかとっても不思議な気分です!
自分のIQなんて初めて知ったし、自分の困りごとが発達障害のどの部分が原因になっているか、それがわかったので私にとってはとても有意義な検査になりました。
おわりに
いかがでしたでしょうか。
心理検査を受けようか、悩まれている方にとって少しでも参考になれば幸いです!
それではまた。


